【競技者向け】トレーニングの原理原則を正しく理解することがトレーニング効果を高める

今回は、トレーニングの原理・原則(基本原則)について簡単にご紹介したいと思います。

どのような目的に対しても望んだ効果を出すためには原理・原則を理解し、実践することが重要と考えます。
トレーニングをする上で礎となるものといえるでしょう。

原理とは、「物事を成り立たせる根本的な法則 」
原則とは、「物事に対する基本的規則、決まりごと 」


1.特異性の原則

【自分の目的にあったトレーニングを選択し、実施する】

ある特定の能力、効果を求めるためにはそれに見合った適切な刺激を与えることが重要で特異性を考慮してトレーニングの内容を決める必要があります。

簡単な例を挙げると短距離選手がより速いタイムを出したいのであればシンプルに繰り返し、短い距離を走ることが重要。

当たり前のことですが長距離を走ってもタイムの向上には結びつきません。
短い距離を繰り返し走り、ウエイトトレーニングではパワーや筋力要素を向上させることがタイム向上に繋がると考えます。

ただ、間違ってほしくないのはマラソンなどの長距離選手にトレーニングを取りいれる場合、誤りの例としては以下の通りです。

・長時間トレーニングを行う
・エクササイズの回数を多く行う 例、スクワットを20回も30回も行う
など

このようなトレーニングプログラムを取り入れるのはナンセンスです。

あくまでも、ウエイトトレーニングにおいては持久力の向上を目的としているわけではなく、運動効率の向上およびケガのリスク軽減という考えでトレーニングを取り入れるべきです。

なので、長時間無駄にトレーニングを取り入れたり(走る練習はべつ)、エクササイズの回数を多く行う必要はありません。

また、競技動作に対して直接外的な負荷を与えてトレーニングすることはパフォーマンスそのものを低下させてしまう場合もあります。

当たり前のことですがそれぞれの目的にあったトレーニング、運動を選択し、実施することが大事です。

競技の場合、その競技の代謝特性(動作スピード、動作の持続時間など )や特徴的な動作 ( 立って行うのか?座って行うのか?片脚に支持するのか? ) などを考慮する必要があります。


2.過負荷の原理

【体の発達を促すには日常生活以上の過負荷が必要】

日常生活の動作での場合は30%程度の負荷しかないと言われています。
お一人おひとり日常生活は異なりますが、いつもと変わらない日常を過ごしていては体の発達は望めず、むしろ年齢を重ねるにつれて体力低下の恐れがあります。

筋肉を刺激し、筋力を向上させるためには最低60%以上の負荷が必要だと言われています。
トレーニングにおいては20回も30回も繰り返し行える負荷、回数は過負荷ではありませんので体に変化は起きません。(あくまでも筋肉の成長という意味で)
楽な負荷では体に変化は起こらず、ある程度キツイ負荷でないと効果は現れません。

最初は、1セット8~12回程度を行える負荷設定が過負荷にあたるといえます。


3.可逆性の原理

【トレーニングの効果は永遠ではなく、やめれば体は戻る】

当たり前のことですが、トレーニングによって得られた効果は永遠ではありません。
体に負荷を与えなければ、体力の低下が促されます。

ただ、どれだけの期間トレーニングを実施していたかによって可逆性、つまり元に戻るのには大きな違いがあります。

・短期間でのトレーニング⇒元の状態に戻るのが早い
・長期間でのトレーニング⇒元の状態に戻るのが遅い

上記から考えられるように数ヶ月の短期集中型の場合、何もしなくなってしまえばすぐに元の状態に戻るのが早いです。


4.漸進性の原則

【体の発達に合わせて負荷を上げることが必要】

トレーニングを継続的に行う(過負荷を考慮した上で)

筋力向上

体の発達により今までの負荷は過負荷でなくなる

体の発達に見合うように、負荷を上げる

体の発達に合わせてトレーニングの負荷も上げることが必要です。
要は、同じ負荷でトレーニングをずっとやっていても意味が無いですよ!
ということです。
過負荷と漸進性を合わせて漸進性過負荷(オーバーロード)と表します。


5.継続性の原則

【継続的に行うことで、徐々にトレーニング効果が現れる】

言葉からもすぐに分かりますが、トレーニングは魔法でありませんので地道な努力を重ねることにより徐々にトレーニング効果が現れてきます。

数回、数日のトレーニングでは効果はありません。(目的にもよりますが)
いかにトレーニングを継続できる習慣、環境を作り出すかが鍵ですね。
「継続は力なり」


6.全身(全面)性の原則

【全身バランスよく鍛える、偏ったトレーニングをしない】

正直、下半身(体幹部)のトレーニングはつらく、避けたくなるものがあるかもしれません。
ただ、そういったことなどを理由に上半身のトレーニング種目に偏ってしまうと競技パフォーマンス、日常生活動作レベルの低下を促す恐れがあります。


7.個別性の原則

【それぞれの体力(能力)、性別、年齢、などを考慮する】


8.意識(自覚)性の原則

【トレーニングを行う意味(目的)を理解する】

指導者に依存したり、やらされてトレーニングを行うという形ではなく、
なぜ、トレーニングを行う必要があるのかを理解し、自らの意思でトレーニングを行うことが重要です。

それによりモチベーションも異なりますし、自分の体の理解も深まり、トレーニングの効果も大きく変わります。


9.まとめ

大半の方は知らず知らずのうちにクリアしているかもしれませんが、トレーニングの効果を最大限に出すためにはトレーニングの原理原則はきっても切り離せません。

望んでいる効果が出ていない場合は参考にしてみて下さい。

それでは!

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